歌鳥のブログ『Title-Back』

歌鳥の小説やら感想やらなにやらのブログです。よしなに。

【アニメ】天体のメソッド


 短いCMは2つありましたが、あえてノエルの方で。

 ここんとこ良作のアニメが2本あったので、その感想です。まず1本め。

 7年前、なぜか唐突に現れた円盤。円盤はそのまま湖上空に居座り続け、正体不明のまま観光名所となりました。
 円盤と入れ替わるように街を離れた乃々香は、中学三年の夏、故郷の街に戻ってきました。なぜか当時の記憶があやふやで、幼馴染みとの再会にも気づかない乃々香でしたが、「乃々香をずっと待っていた」という女の子・ノエルとの出会いで、徐々に記憶を取り戻していきます。が、そのせいで幼馴染みと亀裂が生じてしまい――。

 面白かったです。絵が綺麗だし、女の子かわいいし。
 円盤とか出てきますが、SFというよりはファンタジー寄り。ただ、意味不明の円盤に対して「どうにもできないから、とりあえず観光名所にしちゃえ」という発想は、妙に現実的だなーと思ったり。「円盤に配慮して花火大会中止」というのも、なんとなく日本的ですね。
 7年前のエピソードを、短い回想シーンで説明する演出は、個人的にかなり好みでした(手前味噌ですが、今やってる【断片】と共通するものがあるなーとか)。特に、柚季が円盤を目の敵にしている理由が明らかになる場面は、「うおお」とか声あげてしまいました。
 以下、ネタバレ含む感想。









 ノエルがもうかわいくてかわいくて(これがネタバレ)。
 途中、かなり重いエピソードなんかもあるんですが。どれだけ重い場面でも、ノエルというキャラクターで心が救われます。
 明らかに異質な存在なのに、ちゃんと気配りができて、ちゃんと空気読めて。「円盤反対!」を訴える柚季に協力するという自己否定も、ノエルの優しさの表れ。「円盤をあまり見ないでください」「恥ずかしいから……」のあたり、反則的なかわいさでした。あれ絶対卑怯だってば。
 ノエル不在の12話は、そりゃもう重くて重くて。
 柚季は完全な逆恨みで、汐音は……まあ7年も待ち続けてりゃ病むわなあ、と。そのあたりの事情がリセットされたラスト2話では、2人とも普通の女の子になってました。あれが本来の2人だったわけですね。
 最後はほっとする展開でひと安心。満足のラストでしたが……欲を言えば、もうちょっと納得のいく説明が欲しかったかなーと。某まとめサイトで他の方の感想が紹介されてましたが、その表現を借りると「演出によって力業で終わらせた」感じ。演出が見事すぎるので、文句の言いようがないという。
 まあともかくアレだ、かわいい女の子がいればすべて解決してしまうわけです。かわいいは正義、というのは名言だなあ。