歌鳥のブログ『Title-Back』

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【映画】マッドマックス フューリーロード

 タイトル、なぜ原題のカタカナ表記かというと、邦題が嫌いだからです。なんか評判いいらしいですが、どうにも理解できない……。


 こないだCSで鑑賞。
 現時点で、私の生涯ベスト1映画です。

 荒廃した近未来。水を独占し、宗教を押しつけることで、貧しい民衆を支配している“イモータン・ジョー”。その右腕であった“大隊長フュリオサ”は、ジョーの元で性的に搾取されていた女性たちを連れ、巨大トレーラー“ウォー・リグ”で逃走を図ります。怒り狂ったジョーは、配下の“ウォーボーイズ”を従え、協力関係にある“人食い男爵”“武器将軍”らと共に追跡を開始。
 一方、元警官のマックスは、荒野をさまよっていたところをウォーボーイズに襲われ、囚われの身となっていました。ウォーボーイズの1人ニュークスの“血液袋”として追跡に同行したマックスは、隙を見て拘束を逃れ、生き延びるためにフュリオサと共闘することになります。

 近未来アクションSFの金字塔、待望の続編です。主役が交代したとはいえ、迫力のバトルは健在。……というかまあ、このシリーズは車が主役みたいなもんですから。

 この映画の魅力については、あっちこっちでさんざん語られているので、特に私が語るようなこともありませんで。
 ひとつだけ語っておくと――この映画、説明というものが一切ありません。
 住民たちがどういう立場で、ジョーがいかにして民衆を操って、ウォーボーイズや男爵、将軍とはどういう関係で……みたいなこと、誰もなんにも説明してくれません。が、見ればちゃんと把握できます。
 余計なことは一切語らず。圧倒的な勢いで物語を推し進め、壮絶なクライマックスへ突き進む。
 劇中に登場する車両と同等。このスピード感が、この映画最大の魅力だと思います。
 ……このスピード感のおかげで、時間の感覚がおかしくなります。
 見終わって時計見てびっくりしました。3時間くらい経ってるような気がして。

 以下、大好きなシーンを挙げてみます。ちょっとだけ内容に触れるので改行。












 いちばん好きなのはこの場面です。えーと、うまく途中から再生できるかな。




 ……できませんでした  。上の動画の1:07あたりです。
 ウォー・リグのボンネットが炎上。助手席のフュリオサがレバーを引くと、フロントのバンパーが下がって地面を擦り、砂を巻き上げます。
 大量の砂によってボンネットは鎮火。バンパーが戻ると、砂に覆われていたウォー・リグの頭部が姿を現し、まるで今まで呼吸を止めていたかのように、吸気口が「ふしゅー」と音を立てます。
 車が生物のように見える、この場面。「車が主役」であることを象徴しているようです。
 で……このシーンがあるからこそ、ラストの大クラッシュが引き立ちます。
 この場面、同時にニュークスのクライマックスでもあるわけで……。
「俺を見ろ」の台詞は痺れます。シリーズ屈指の名フレーズですね。

 と、そんな感じで超絶お気に入りの映画なのですが……ひとつだけ不満というか「どうなんだろう」という点があります。私の知る限りでは、誰も指摘してないようですけど。

 主演のトム・ハーディガタイが良すぎませんか?

 トカゲ食ってあの体格は維持できないと思うんですよ。あの世界観では、搾取する側に回らないと、ああはならないのでは。
 トム・ハーディ自身に不満はまったくありませんが、この点だけが疑問です。……その点、前任者のメル・ギブソンは、適度に病んでる感じで完璧だったんですけどね。

 そんな些細な点を差し引いても、間違いなく私の個人的ナンバー1映画です。
 シリーズは今後も続きそうで、今から楽しみで仕方ありません。『ブレードランナー』の新作もあるし、まだしばらくは死ねません。